Philodendron_selloum salvagerのブログ
データ救出・修復の現場報告(福澤商店)
【1/2 2009年7月〜2011年10月】
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http://data-fukkyu.cocolog-nifty.com)

LaCie FireWire HDD 3台の修復
パソコン・インターネット DATE: 07/09/2009 02:45:16 PM

 長年ごひいきいただいている会社から、LaCieのFireWire HDD(500GB〜750GB) 3台が立て続けに届けられた。まず1台が届き、その症状は通電しても弱いカチカチ音がしてマウントしないのだが、回転が弱過ぎるように感じた。ケースを分解して内部のHDDを取り替えると勢い良く回転して正常認識する。では内部のHDDに障害があったのかというとそうでもなく、玄蔵(HDD外付けケース)に入れると、内容は理解しないがHDDの存在は認識する。

 データ救出するために、Disk Editorでセクターを直接見ると、インテルMacによるGPT(GUID Partion Table)パーティションで、当店のMacintoshはPowerPCのVersion 10.2だったので、マウントできなかったのだ。この時WikipediaでGPTパーティションの読み方も勉強してしまったのだが、それは別として、Versionを上げないとこれ以上何もできない。幸いにも以前にヤフオクでTigerへのVersion UP Diskを買ってあったので、早速インストールしてOSを10.4に上げ、玄蔵に入れた原本HDDをつなぐと、GPTパーティションと内容をあっけなく正常に認識して表示した。

 しかし元のLaCieのケースに戻すとやはりマウントできない。こうなると障害はいったいどこにあるのか?LaCieのドライブは他にも何台も使っているというので、正常なLaCieドライブでマウントを試してみたいとお願いした。こうして内部のデータを他に移した「正常に動作する」2台目のLaCieドライブが届いた。

 ところが、当店でテストすると、これがまったく1台目と同じ症状で、通電しても弱いカチカチ音がしてマウントしない。まだ内部のHDDを取り替えたわけではなく、ただこの2台目はACアダプタを付けて来なかったので、1台目のACアダプタを流用したのだが、このことで障害部位が判明した。すなわち、ACアダプタが出力不足で750GBのHDDを動かすことができなかったのだ。1台目のケースに当店のHDDを入れたのが勢い良く回転したのは、メーカや容量の違いで必要電力が少なくてすんだものと考えた。

 さて、その翌日、社内で一斉点検したら、もう一台正常に動かないLaCieドライブが見つかったとのこと、これも中身を玄蔵ケースに入れ代えることで正常に認識した。
 
後日、LaCieのWEBサイトを調べると、[サポート&ダウンロード=よくある質問]の第1に、この障害が出ていて、http://www.lacie.com/jp/support/faq/faq.htm?faqid=10159

「以前には同じ環境 (条件) で問題なく動作していたということであれば、ドライブや外部電源の障害の可能性があり、・・・(中略)・・・LaCieの別の同型ドライブをお持ちであれば、そのドライブのACアダプタで動作を確認して下さい。」

データ復旧は福澤商店へ http://www.salvart.com


ヤマハのキーボード「クラビノーバ」FDドライブの交換
パソコン・インターネット DATE: 07/09/2009 11:30:41 PM

 「クラビノーバのFDドライブが壊れてしまい、ヤマハに聞いたところ、部品がないので直せない、とのことでした。ソフトがけっこうあるのですが、それがすべて無駄になってしまいます。当店でなんとかなるものでしょう か?」
とご依頼があり、DELLかFMVなどのPCから外したドライブを流用できないか調べました。すると、そのものズバリのテキストを発表している方があり、その指示に従って、ケーブルを細工してみました。
「How to replace a Yamaha PSR 5700 / Clavinova CVP-70 CVP-65 CVP-55 floppy drive」

本文が苦手の英語で、配線図の肝心の部分が繋がっていないので、その意図するところを理解するまで随分 時間がかかりました。もし同類の方がいたらお役に立てちたいと思い、ケーブル細工手順の写真を添付します。
作業の順序:
Windowsパソコンの3.5"FDDのケーブルはNo.10〜No.16がヒネッてあるので、
@これをまずヒネる前の状態に戻し、Fd23_2
A次にNo.10, 12, 34を切断し、
BCPU側のNo.10, 34と、FDD側の12をツナイでハンダ付けし、
C最後に絶縁テープで保護する。  

このケーブルとFDドライブで無事使えたとお客様から連絡いただきました。

Fd4_4                        

修復・復旧のお問い合わせは福澤商店:作業担当フクザワへ 

                                            


Victor Everioの映像ファイルの復元
パソコン・インターネット DATE: 07/11/2009 06:01:44 PM

 今回はVictorのビデオカメラEverioの内蔵40GBハードディスクをフォーマットしてしまったが、消えた映像ファEverio イルを救出して欲しいというご依頼である。

 まず、カメラに付属の「フォーマット機能」がファイルシステムの管理部だけをきれいにする「クイックフォーマット」なのか、ファイルのデータ実体部もNull値に置き換える「完全なフォーマット」なのかを見極める必要がある。もし完全なフォーマットなら救出の可能性はないのだから。

 カメラをUSBケーブルでパソコンにつなぐと、外付けハードディスクとして認識する。ディスクエディタ機能のある救出ソフト(たとえばR-Studioのデータレスキューなど)で内部のセクターを見ると、幸いなことに蓄積データ部は使用済みの状態が残っており、RAWリカバリの可能性があるかと思われた。
代表的な救出ソフトをいろいろ試した。完全復元データレスキュー、EasyRecovery Professional、ファイナルデータフォトリカバリーなどなど。しかし、Everioの映像ファイルは、本来は決められたフォルダに○○.MODとして記録されているものだが、フォーマットしてしまったため古いフォルダ情報がなくなり、フォルダ構造の復元では1ファイルも復元できず、RAWリカバリ機能でもカメラ内のデータは予期しない形式なのか、結果が出せたのは、唯一「ファイルナルデータ拡張子追加版」のクラスタスキャン結果のみで、「クラスタ番号.MPG」形式で映像が復元された。

 冒頭から数パーセント分を試しにスキャンしてみると、非常に多くの「クラスタ番号.MPG」のファイルが並んでおり、20〜30ファイルごとにサイズが大きなファイルから少しずつ小さくなっていって、また大きくなり次第に小さくなるという繰り返しで、これらの内容を比較すると同じシーンが少しずつスタート時間を後にずらしてファイル化されているものなので、1つの映像データ内にMPGの冒頭とみなせるデータ形式が繰り返し現れるためと推定された。救出すべきファイルは各シリーズ中最大サイズの1ファイルだけで、その他は全く必要なく、却ってスキャン結果を保存するデータが巨大化するために、自動で復元するとメモリ不足でハングしてしまうのであった。

Fid

 このため、最も手際の良い作業手順を求めた結果、映像データそのものは最大のサイズのものが撮った順に並んでいるはずなので、まずある程度の(1ファイル以上は十分入るが、大きすぎてメモリ不足にならないような)大きさでスキャン対象範囲を限り、スキャンした結果の各シリーズから最大ファイルをピックアップして復元すると、最後に復元したファイル名(クラスタ番号)にそのファイルのファイルサイズを足して、誤差吸収のために数クラスタを引き、次ぎのスキャンスタートクラスタ番号を決め、ある程度の大きさでスキャン範囲を限り、またスキャンと復元を繰り返すという名づけて「尺取虫法」手順を確立した。

 これを40GBのハードディスク内の使用済み領域に適用すれば、理論的には全てのデータを救出できるのだが、1日8時間として計算すると、3ヶ月はかかることが判明し、とても自分ではやりおおせないので、依頼主にこの手順をご紹介し、覚えていただいたので、毎日ご自宅で気長に作業していただいているものと思います。

映像ファイル復元は福澤商店


ハードディスク修理技術動画
パソコン・インターネット DATE: 07/16/2009 11:28:46 AM 

 小生フロッピーディスクの加熱実験のビデオ映像を先月YouTubeにアップロードしたのだが、世の中にはマニアックな方がいるもので、ハードディスクの障害修復の手技をYouTubeに公開している方がいて驚きました。
<HDDの故障・修理、HDD復旧NO.1!東京・千葉持込み最速データ復旧>
 この手の映像で時々見るのは壊れているのを映しただけのしろものか、正常なハードディスクをワザワザ壊す映像で、見るに忍びない気分になりますが、こちらは「ハードディスク修理技術動画」と銘打ってカタカタ音、吸着、回転不良など、10タイトルくらいをアップロードしています。それもかなり手際が良く、例えば1.8インチの東芝のHDDを分解して、ヘッドの吸着を外し、念入りに試し運転をして、トップカバーを戻して、ネジを締めるまでがノーカット5分間の映像になっています。肝心なところで右手の動きがモザイク処理されているので欲求不満が募りますが、ハードディスクの置き方、左手の置き方や、どの程度の時間でできるものかなど参考になります。

 小生たまたま、処理に悩んでいる物件があり、思い切って電話を掛けてみました。すると当店のホームページを見てくれていて、お客さんも紹介したことがあるぞ、と言ってくれました。去年YouTubeとヤフー動画を調べて世界中でまだ誰も発表していないのをたしかめて公開したのだとか。お話は早口でマニアックでハイな感じで、まさしくこの方にしてあの映像ありという感じで、痛快でした。

注)FD加熱実験の趣旨および解説は当店のHP:「フロッピーディスクの加熱テスト」にあります。

ハードディスクの復旧は福澤商店におまかせください。


 lsass.exeシステムエラー ハンドルが無効です
パソコン・インターネット DATE: 08/19/2009 07:03:48 PM

Lsass_error_4 

lsass.exeシステムエラー ハンドルが無効です。Error Status: 0xc0000008

このエラーはヤフー知恵袋でも問い合わせがあって:
「ハンドルが無効です」というエラーの解決方法を教えてください。
とか、よく似た例では:
パソコンが起動できなくなってしまいました。OSはwindowsXPなのですが、起動しようとすると「lsass.exe システムエラー エンドポイントの形式が無効です」というメッセージが出てきます。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1412333619 へのリンク
などあり、質問者に比較してアドバイザー側が緊迫感を欠いているのは、このエラーを経験した人があまりいないのかもしれない。

推奨されている解決法は、残念ながらセーフモードは起動途中に同じエラーが出てダメ、「前回正常起動時の構成」にしても全く直らず、もしかしてのウィルスも該当ファイルなし。

ただしMicrosoftサポートオンラインの"Security Accounts Manager Initialization Failed" Error Message When You Start Windows XP
https://support.microsoft.com/en-us/help/316751/-security-accounts-manager-initialization-failed-error-message-when-you-start-windows-xp へのリンク
が「専門的だが参考になるかも」とあった。
この中に
Method 2: Copy the SAM File from the Repair Folder
If you cannot restore the SAM file by using the Windows Backup utility, copy the SAM file from the following location
C:\WINDOWS\repair
and paste it to this location:
C:\WINDOWS\system32\config
Note: When you do this, you will lose all accounts or groups that had been created.
とあり、念のためハードディスク全体のイメージコピーを取ってから、作業用のパソコンにUSB接続してやってみました。

repairフォルダ内のsamは小文字で20KB、今働いているsystem32\config内のSAMは大文字で256KBでした。大文字小文字は働きに差は無いと思うけれど、区別するにはいいですね。エディタで覗いてみると、内容はどうやらアカウント情報そのもののようです。
config内SAMを入れ替えて、パソコンにHDDをセットして起動すると、多少余分に時間がかかりますが、正常に起動完了。設定してあったアカウントは初期化されてOwnerだけになってしまったのですが、うれしいことにDocuments and Setteingsの中の元の大事なアカウント名のフォルダが中身ごと残っており、これは何とかなりそう!と思ったのです。

以下小生が取った手順は簡単ですが、ご説明すると:
(復活させたいアカウントを「ashura」とします。)
1.Documents and Settingsに残っていたフォルダ名ashuraを「yakushi」と書き換えます。(これはashura以外ならなんでもいいんですが、)まだ働いていないからいきなり元のパソコン上で書き換えてかまいません。
2.コントロールパネルの「ユーザーアカウント」で新しいアカウント「ashura」を作成します。(権限は元のashuraが管理者だったので、ここでも管理者にします。)アカウントを作成しただけではDocuments and Settingsに新しいアカウントは現れませんが、ログオフ-ユーザーの切り替えで「ashura」でログオンすると、もうできています。
3.一旦Windowsを終了し、HDDを元のパソコンから抜き、作業用PCにUSB接続して、Documents and Settings内のフォルダ「ashura」を削除し、「yakushi」を「ashura」に書き換えて、HDDを元のパソコンに戻します。(この過程は元のパソコン上でやるとどうなるのか?デスクトップなど切り替えなければならないし、興味がありましたが安全策を取って他のPC上でやりました)。
4.これで起動してみるとアカウント「ashura」が元の設定ごと復活です。(デスクトップ、マイドキュメンツ、などは確認しました。全てOKだと思いますが、全部はまだ確認してありません。)

※注意:この記述どおりにやってうまくいかない場合はご指摘ください。検討します。(データ復旧の福澤商店へ

【COMMENT】
AUTHOR: max_viiv EMAIL: max_viiv@yahoo.co.jp : 12/01/2009 08:30:00 PM
ウイルスかもしれないよ。 以下のサイトでlsass.exeの詳しい情報が載っていますので、 どうぞ、参考にしてください。 http://www.windowsfiles.jp/fairu/lsass.exe.html

SP3問題(lsass.exe問題)解決 http://simaisme.at.webry.info/201102/article_1.html
弘法よ、筆は選べ E: 02/11/2011 10:25:11 AM 以前のエントリで、ノートパソコンのPrius Gear GN75KTにWindows XP SP3をインストールしたら -----



認識しないLANDISK HDL-W500Uからのデータ救出
パソコン・インターネット DATE: 09/07/2009 11:06:32 AM

W500u_1IO-DATAのの500GB LANDISK HDL-W500Uである。
エラーの状態:通電するとかなり長いことアクセスランプが点滅するが、最終的にパワーランプとアクセスランプが同時点滅になり、LAN上で認識されない。(後で判明するが、250GB×2のスパンディングディスクの2台目の不良セクターがエラー原因)

分解してみると、2台のIDE HDDが入っていて、おもしろいのが、ディップスウィッチの設定が下のHDD = ATAケーブルの先端の方がスレーブで、上のHDD = ATAケーブルの中間の方がマスターになっている。どういう基本設計に基づいているのかわからないが、この点は組み立てる時要注意。

W500u_2 内部の2台のハードディスクはMaxtorの250GBで、内容を見るとそれぞれSector Address 0hにパーティション情報があり、特にマスターは1行目にLILOの文字がありスレーブにはない。
マスターは3つのパーティションに分けられ、区画1と3は種別が83でLINUXのEXT2FSである。ユーザー領域は最後の大きな区画で、Sector Address 135D8Fhからサイズ1D24D9E4h。
スレーブのSector 0hは1個のパーティション情報のみで、種別83、範囲は3Fhからサイズ1D383734h。

先ず原本を保全し、不良セクター群の位置・サイズ・頻度を調べ、救出ソフトがスキャン可能な状態にするために、両方のHDDの全セクターをワーク用HDDにイメージコピー。使用済み範囲は前方に固まっていなくて、全領域をトビトビに使っているからコピーはパーティション全体をする必要がある。その結果スレーブのSector Address:22F0000h〜27F0000hに密集して読み取り不良セクターが発見され、これがマウントできない原因と考えられた。読み取れないセクターはコピーHDDではNull値で代用した。

試しに、W500Uケースにマスターは原本で、スレーブはコピーしたワークHDDを入れて立ち上げてみると、やはり長いことかかって同時点滅になり認識されず、症状は全く同じであった。ツインディスクの片側が傷むと救出はかなり難しいものかと前途多難が予想された。

USBのHDDケースにマスターHDDだけを入れて救出ソフトに掛けるとディレクトリが表示され部分的にはファイルも正常だが、大半のフォルダがカラになってしまうので、空になっているファイル、フォルダは実体が2台目のHDDにあるものと推定した。

スレーブHDDはSector Address:3Fhからいきなりデータの内容が始まっているので、USBケースに入れて救出ソフトを掛けてもディレクトリ構造は何も発見できない。
2台のセクターデータを直接見ると、明らかにマスターHDDとスレーブHDDはStriping Diskではなくて、Spanning Diskの構造になっている。

Windows上でEXT2FSを扱える救出ソフトはいくつかあるが、さらにSpanning Diskに対応しているものとしてRaise Data Recoveryがある。対象ファイルシステムや使用プラットフォーム別にパッケージ化されているので、間違えないようにしないと、小生はもう3本も買って貧しい英語力を証明してしまいました。最近はWeb検索すると日本国内の販売ライセンスを持つ会社の方のページに転送され、ソフト名も変わっているが、値段の差を気にしなければ、安心して注文できます。

【このページは、当初の記述に錯誤があったので部分的に削除・加筆訂正しました。なお、追加ページ「LANDISK HDL-W500Uのデータ復旧・その2」もご覧ください。2015/3/18】

 LANDISK, LINKSTATIONの救出は福澤商店へ
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巨大ファイルの救出 5GBのm2ts
パソコン・インターネット DATE: 10/09/2009 01:28:51 AM

「1.5TB(テラバイト)の外付けHDDから合計850GBで200個ほどのファイルを誤って削除してしまった。全部復活できたら。」
こんな希望は救出ソフトを使えば楽勝と思うかもしれないが、やってみるといろいろ難しいことが出てくる。その理由はHDDの容量の大きさとファイルの大きさがケタはずれで、現時点では救出ソフトが対応しきれていないということです。

まず、「ファイナルデータ8.0特別ネットワーク版」でフォルダ構造を復元できたので、見ると、全てがm2tsファイルで、サイズ0のファイルが70個ほどもあります。正常復元したファイルの内、最も大きなサイズが4,165,744KBだったので、恐らくファイルサイズが4GBを超えたものが0KBになっているものと推定された。

Final01

ここで、KB, MB, GB, 16進数の関係を示しておくと
  16進では0hからFhまででが1ケタで次が2ケタで10hから1Fh, 20hから2Fh, ・・・
  これを16回並べると、16h*16=100h=256バイト
  ハードディスクは通常200hバイト=512バイトが1sector、
  大容量HDDでは8sectorが1cluster
 1KB = 1,024 B = 400 hB
 1MB = 1,024 KB = 1,048,576 B = 400*400 hB = 100,000 hB
 1GB = 1,024 MB = 1,048,576 KB = 1,073,741,824 B = 40,000,000 hB = 200,000hsec
 4GB = 4,294,967,296 B = 100,000,000 hB
すなわち、4,294,967,295バイトまでならFFFFFFFF Hexバイトで8ケタ以内に収まるので、このソフトはファイルサイズはHexで8けたまでしか対応していないことになる。

Final02

「ファイナルデータ特別ネットワーク版」あるいは「拡張子追加版」ではクラスタスキャンでカスタムファイルフォーマットを定義することができる。
m2tsファイルは16進コード:00 00 00 00 47 40 00 10、オフセット:0 で検索できるが、「デフォルトサイズ」の指定が曲者で、2GBの2147483648以上4GB-1の4294967295まではCFLファイルとして保存すると、マイナスの数字で記憶されるが、働きの上では有効で、4GB以上はダメで、4GB+1の4294967297は一周りしてただの1として記憶され、実際にもデフォルトサイズ1として働いてしまう。
結局、クラスタスキャンでは4GB以下は末尾に余分なデータがくっつき、4GB以上は末尾が切れたファイルができてしまいあまり役に立たなかったみたいだが、さいわいにもこの結果できたファイル名がファイルの開始クラスタ番号そのものなので、ハードディスク上のファイルの位置を知ることができた。

たとえば「#80743124 羊たちの沈黙 ★.m2ts」のファイルデータの位置はクラスタ#80474324から82032963(次のエイリアン・レイダースの直前の値)まで、すなわちセクタNo.645944992から656263711までで、これを切り出せばよい。
切り出しには「Dr.Recovery Windows v3.0」をつかった。イメージファイルの作成−特定領域の指定で、どんなに大きなファイルも指定できる。仕事が早く、5ギガくらいなら3,4分で切り出せる。
Drrec

このソフトの難点は対象とできるハードディスク容量が1テラバイトまでで、それ以上になると指定はできるのだが、結果が出せない。そのため、ハードディスクを2区画に分けて後半をクラスタスキャンからやり直して救出した。
  1TB = 1024GB = 10,000,000,000 hB  

データ救出・修復は福澤商店へ


TeraStation TS-2.0TGL/R5の格安データ救出
パソコン・インターネット DATE: 04/02/2010 12:40:46 PM

TeraStationはBuffaloのネットワークHDDでファイルシステTera5_5 ムはリナックスのXFS、TS- 2.0TGLは500GB内蔵HDD×4台、R5はRAID-5のディスクアレイです。
 業界のブラックジャック=テクニカルステーションSKEの価格でも、このクラスは最低10万円とのことです。これでも画期的な値段ですが、今回、当店で扱った物件は、データ救出費52,500円+リンクステーション修理代23,250円=78,750円で済みました。

障害の内容:
電源を入れてもなかなか起動せず、その後赤ランプが点灯・アラームがなり始め、エラー表示は「System Error E04 Can't Load Krnl」。ファームウエアのアップデートを何度やっても正しく完了しない。復旧モード表示は「HS-DHTGL-EM016 Group Unknown」。

 大雑把に分けて、リンクステーションの主要部分は次の3つの部分に分けられます。@基板とワイヤハーネスとファームウエアからなるインターフェース部、Aハードディスクのシステム領域、Bハードディスクのユーザー領域。
 今回はこの@またはAのエラーが推定されましたが、ファームウエアのアップデートが成功しないため、メーカの修理サービスに出すことにし、その前に4台のHDDのクローンを作成しました。

修理センターの検査結果:
No.3, No.4のドライブ故障を確認
システム不具合確認
ハーネスエラーを確認

修理センターの処置:
No.3, No.4のドライブを交換しました。
初期化しました。
調整しました。

この結果、テラステーションは修理センターからは、空っぽになって戻ったのですが、作ってあった4台のクローンのシステム領域に修理上がりHDDのシステム領域を上書きして、テラステーションのフレームに組み込むことにより、ファイル・フォルダにアクセスできたのでした。

その後正常に動作する同型モデルを入手したので、当店では修理センターに出さなくても救出作業できるようになりました。


Buffalo LinkStation miniの分解
パソコン・インターネット DATE: 01/09/2011 04:14:57 PM

ネットワークにマウントしないLS-WSX500L/R1の分解とデータ救出

まず分解:
WSX500Lは外装も内部構造もネジを1本も使っていない完全ハメコミ式です。
分解時にケースを傷めないようにするには天板と壁面の境目に薄くて丈夫なプラスチックカードなどを差し込んでコジリます。この時の要領としては、垂直の面を外側にふくらます向きがノッチが外れる方向です。(写真のケースはドライバなどでコジったらしく、大分痛んでいます。)

Bunkai01

Bunkai02

Bunkai03

さて中からは、250GBの2.5"HDDが2個出てきました。RAID1ですから2つの内容は全く同じ筈です。
その内の1つを例によって、DST (Disk Salvage Tools)のLBA_DUMP.EXEを使ってMBRからパーティションをたどります。そのときのメモの一部が上の写真の右隅に写っていますね。拡大してご披露すると、(写真)

Partition

ユーザー領域は一番奥にあるサイズの大きいSGI-XFS区画です。
(EXT2/3/4 partとかSGI XFS partとかはhttp://www.atmarkit.co.jp/flinux/など参照して勉強してくださいね。)
WindowsでのXFSの救出法は別のところに書きました。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/salvager/linux/xsf_ext3.htm(未修整)
此の頃はもっと簡単な方法を使っていますが、それはまだ社外秘です。
これで無事、データ救出できました。


フロッピーディスクの寿命は接着剤の問題!?
パソコン・インターネット DATE: 01/13/2011 10:39:06 AM

 フロッピーディスクの寿命について尋ねられると、正確にもおよそにも何とも答えようがなく「FDは媒体を直接ヘッドが擦り付けて読み書きするので、一分子ずつ剥がれていくとしても何時かはエラーが起きるでしょうね。予防法としては1枚を何年も使い続けたりしないでどんどん取り替えること。それとバックアップが大事ですよ。」などのアドバイスで寿命の回答は避けるのが常でした。しかしFDの時代は去ってしまったので、いつしかそれも聞かれなくなったのでしたが、データ修復の現場では寿命の問題がなくなったわけではなく、逆にここ最近、目だってきているように思われます。
 ネットを参照すると、ある方は保管してあったFDが大量に読み込めなくなり、一度に100枚以上を廃棄したそうです。この時の生存率は10%程度で、メーカーはマクセルとTDKが経年変化に強いと報告しています(https://www.bestshop.co.jp/te3/fdd.htm)。この場合、使っていたものではなく、保管しておいたものがダメになっていたという事態で、資料として古いFDを大事に保管している研究機関や図書館などに関係する深刻な問題です。
 当店でも修復で使っていたOASYS30-LX701が昨年フロッピー立ち上げできなくなり、保管してあった原本FDを試したところ、それも起動できず、念のため調べるとその他のユーティリティなどの原本もコピーも十数枚が全部だめになっていたことがあります。神田泰典氏+FOAUのOASYSリスト(http://www.ykanda.jp/txt/oalist.txt)によればLX701は1994年6月発表とありますから、FDはそのころ製造のものと考えられ、およそ15年くらいでダメになったことになります。原本FDの保管場所は屋根裏部屋で、夏は軽く40℃を超えるところで、この温度が原因だったかと推定されました。
 「日本記録メディア工業会(JRIA)の見解」としては、JISでは同じトラックを300万回こすっても大丈夫なように定めており、・・・適切に保管すれば磁気そのものは100年くらいはなんの変化もない(http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3817565.html)とありますが、使用している接着剤の耐久力や経年変化、環境の影響についてはどこにも言及はありません。しかし、小生は環境の影響や経年変化で障害が起きるのは磁性体の表面ではなく、ハブ(中心の円形金具)と磁気フィルムを接着している接着剤の部分だと思っています。ここの接着剤はごく少量で、接着力が落ちるとズレたりはがれたりすることは容易に想像できるのです。
 先週も単にバックアップとして10年以上保管していただけのきれいなFD20枚くらいのロットをフォーマットしなおしたところ、およそ60%のFDで不良セクターが発生し、再使用不可。そのまま捨てるのは機密保持上問題なのでFDを分解して磁性体を破る作業をしたところ、シャッター金具を外し、プラスティックの殻を割ると、中の金具と磁気円盤とがハラリと分離してしまうものや、まったく頼りなく剥がれてしまうものばかりでした。これでは一応フォーマットできた方もいつ剥がれるかわからず、全部使えないと判断したのでした。FDは1つのメーカのものでしたが、FDメーカーは接着剤までは作っておらず、接着剤の使用量や環境影響力の方が大きいと思います。
 ところで、当店はこのように中心の金具と磁気円盤が剥がれて回転時にシュルシュルいっているようなFDを修復してデータを救出します。またFD資料を大量にお持ちで、CDやDVDなどへの移行をお考えの方はぜひお任せください。福澤商店へ


USBメモリのデータ救出
パソコン・インターネット DATE: 01/14/2011 04:40:31 PM

このUSBメモリは差し込むとグラグラし、認識されないとして救出依頼されたものです。分解して調べると、差込部の金具と緑の基板の接着部分の片方が割れて、もう片方だけで繋がっている状態でした。2枚目の写真で基板の一部がちぎれて金属側にくっついているのがわかりますね。

Usb01_3  Usb02_3

小生は実体顕微鏡から顔を上げて、テレビドラマのCSI捜査官のようにつぶやきます。
「犯人はパソコンの前面から飛び出ていたこのUSBメモリをうっかり蹴飛ばした。PC本体は床置きで、メモリがペダルのように、足元に飛び出ている。・・・」
「アーラ残念」(これはボナセーラのセリフ)「PCはノートパソコンで、USBメモリを挿してあるのを忘れて、デスクの上を空けようと無理やりパソコンを押し込んだ時に壊れたと持ち主は言っているわよ。」

Usb03

 それはともかく、基板の回路をよく見ると、壊れたところは配線が単純に口金に繋がっていれば良いところだったので、指先で挟んで読み取り、無事救出。その後、ボンドで固定してみましたが認識せず、逆に接着剤で絶縁されたようです。

【COMMENT】
AUTHOR: kids EMAIL: wsaensstmiw@yahoo.com IP: 157.7.194.179 URL: http://www.istonsoft.jp/ DATE: 02/03/2015 04:33:35 PM すごいね、自分でUSBメモリのデータ救出って。私には無理です。(笑)


エブリオ( Everio) GZ-HM1の削除済みデータの救出
パソコン・インターネット DATE: 02/01/2011 03:50:01 PM

 ムービーカメラEverioの保存データが一度60GBのHDDメモリのほぼ一杯になり、全部削除して新たに半分ほど使ったところで、以前の消したデータが必要になったとのこと。
 試しに使い慣れた複数の救出ソフトで結果を見ると、どれも削除されファイルは浮かび上がって来ず、しかし、ディスクエディタではHDDのほとんど終わりのセクターまで映像データと思しき乱数が残っているので、新たに上書きされた分はあきらめてもらうとして、残りはRAWリカバリで空き領域を切り出せばうまくいきそうです。
 「Everio削除データの切り出し」は前にも取り上げましたが、今回はハイビジョンメモリームービーGZ-HM1で、前回とはファイル形式が異なります。拡張子はMTSで、難しく説明すると「パナソニックとソニーが仕様を策定したハイビジョン動画用フォーマット「AVCHD」技術を用いたビデオカメラの動画ファイル」とのことです。
 現在カメラに残っていて見ることができるいくつかの映像ファイルのダンプリストの冒頭データを比較すると:

 1) 01 14 40 39 47 40 00 10・・・・
 2) 00 F8 8E CI 47 40 00 10・・・・
 3) 01 14 40 39 47 40 00 10・・・・
 4) 00 FC 60 01 47 40 00 10・・・・
 5) 00 F6 94 75 47 40 00 10・・・・

と、どれも5バイト目(オフセット4)から「47 40 00 10」が共通で、これがヘッダーの特徴として使えそうですが、ダンプリストで検索すると「47 40 00 10」は頻繁に引っ掛かります。しかし心配ないのです。ミソはクラスタ単位でスキャンを行うこと。ファイルはクラスタの先頭から始まるという約束があるので、その他の場所の「47 40 00 10」は感知せずに通過します。逆にクラスタ単位でスキャンできないとまずい結果が出ます。
 今回使ったのは「Final Data拡張子追加版(FiD)」で、このソフトはMTSファイルの始まりは正しく見つけてくれましたが、長さを判断できず、すべてプリセットした値の2GBになってしまいました。ファイル名に折角ファイルが始まる位置のクラスタ番号を採用しているのですから、次のファイル名から引き算をすれば、簡単にファイル長が出ると思うのですが、何か難しいことがあるみたいです。また、ファイルの途中で勝手に不要なファイルのヘッダーを見つけて、映像ファイルを寸断されても困りますから、これでいいとも思っています。
 ファイルの後ろに余分なデータが付いていても映像は見えるのですが、どんな短い映像もファイル長として2GB使うと、見つけた150程のFTSファイル全てで300GBにもなってしまい、芸がありません。
 ファイル長を現実の映像の長さに近づけるために、次にDr.Recovery(DrR)の「イメージファイルの作成」を行いました。ここでは切り出す領域の開始と終了の位置は「セクター」で指定する必要があります。以前にNTFSでDrRを利用した時は、1クラスタ=8セクターで換算しましたが、今回はFAT32の60GBなので、1クラスタ=64セクタで換算しました。
【参照】
NTFS および FAT ファイル システムのデフォルトのクラスタ サイズ
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/192322/description-of-default-cluster-sizes-for-fat32-file-system へのリンク
Windowsカスタマイズ ハードディスク管理の手法を知る
http://wincustomizing.client.jp/hdd-kanri.html へのリンク
 
 しかし、いくつかサンプリングした結果、見えるファイルとエラーになるファイルがあり、ファイルの冒頭をダンプすると、どれもあの「47 40 00 10」がなく、途中から切り出されていることに気づきました。
 検討した結果、FiDとDrRではクラスタ番号の数え方にズレがあり、パーティションのオフセット値やパーティションの頭から実データの開始セクタまでの余白を加減する必要があったのです。その値は:35328−4956=30372でした。

Gzhm1

 図のDrR_2の列が最終的に使用した開始と終了セクタ番号で、開始値、終了値、ファイル名をエクセルに作成しておき、次々にここからアプリの記入欄にコピー&ペーストして実行しました。出来上がったMTSファイルには実際には末尾に小さな映像管理ファイルがまだくっついていると考えられましたが、無視しました。


OASYSなどワープロ専用機のフロッピーの救済
パソコン・インターネット DATE: 02/03/2011 03:59:31 PM

世の中捨てる神あれば拾う神あり。古いフロッピーを抱えて処理に悩んでいる方々に朗報です!!

★ワープロデータの格安変換 (ワードやエクセルへ)
  OASYS,書院,RUPO,CASIO,PANASONICなど
 @フロッピーディスク(2DD, 2HD) FD1枚・・・ 5,250円
 AOASYSのスーパーディスク,RAMカード, MO・・・文書量によりお見積もり

★8インチや5.25インチFDのデータ変換・移送
 オフコンや9450, d-BASEなどのデータをエクセルなどに変換します。
 金額は1枚5千円から、データの種類とロットのによりお見積り
 変換結果はUSBメモリの収容してお送りします。
 (USBメモリ (8GB)・・・2,980円)

★キズついて読めないFDのデータを救出します。
 料金は1枚18,900円です。キズが付くと、普段聞こえない音が出て来て、データが読み出せなくなります。こうなったら、しつこく試さないこと。キズが広がってしまいます。

Kizu

★ハブ(中心金具)はずれ・空転FDのデータを救出します。
料金は1枚18,900円です。

ハブが外れると、データが読み出せなくなります。中心の金具だけが回ります。ご自分での救出はほとんど不可能です。

Hakuri1_2

★キズとハブ外れの最高級難度のFD
 当然、データは読めず、異常音が聞こえます。できるだけ早く電源を落とし、FDを引き抜いてください!!
 この場合も料金は1枚18,900円です。


Hakurikizu  

★お問い合わせは:TEL.03-6276-1052 福澤商店 担当フクザワ
       
【COMMENT】
シンさん EMAIL: shinzos10@gmail.com IP: 114.186.15.112 URL: DATE: 11/09/2011 09:23:17 AM
グーグルで検索していましたら、 ワープロフロッピーをパソコンデータに変換するのに、 3枚で9800円という秋葉原の店を見つけました。 果たして安いのでしょうか。

salvager EMAIL: IP: 222.9.68.23 URL: info@salvart.com DATE: 11/09/2011 11:22:30 AM
高いか安いかの主観的な判断を期待なさっているのではないと思います。 変換の際の文書名、外字、図表の扱いなど、細部についての事前打ち合わせという問題がありますが、それらは置いておいて料金だけを比較するなら、 「秋葉原の店」は、1枚でも2枚でも3枚でも9,800円という価格設定で、4枚目から1枚につき1,575円ですね。 1枚なら当店に比べて明らかに高いですね。 2枚で当店と大体同じみたいですが(当店は送料が店側負担です)、では3枚ならどうか?3枚以上なら秋葉原を意識したお見積りをいたします。何枚の物件でしょうか? ということで、何枚であっても当店におまかせください。



CD-Rの修復
パソコン・インターネット DATE: 04/01/2011 12:14:09 PM

 救出対象メディアはCD-Rです。見た目にも書き込み面にキズがあり、特定のファイルがコピーできない症状。エラー表示はCRCエラー、救出ソフトでは読み込み中1/3位のところで終了見込み時間がドンドン伸びて修復完了のめどが立たない状態。
 なかなか出番がなくて何年も仕舞いっ放しだったCD研磨器を使う。これは傷ついたCDのデータ面を研磨して、キズを消す装置。Skipdr
 今回使ったのは図の右側のSkip Doctorで、象さんのような形がユニークですね。ユーザーはディスクに研磨液を吹きかけ、装置に差し込むだけ。後は自動で回転・研磨し、終わるとトースターのようにディスクが浮き上がって電源が切れるので楽チンです。まず試しに不要になったCD-Rを1枚研磨してみると、特有の放射状の研磨跡が残るが、読み込みテストは快調。
 いよいよ本番。研磨1回や2回ではキズは消えず、CRCエラーも無くならない。4回5回と研磨と読み込みテストを重ね、まだだめ。あきらめないで10回研磨したところでついにエラーが解消し、読み込めました。
Skip2  左図は10回研磨後のデータ面。これを実体顕微鏡でみると、キズだらけのものすごいことになっていますが、この研磨キズは読み取りの支障にはならないから不思議。

 CDの原理について書かれたWebページ:(http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/multimedia/cd.html へのリンク)などを読むと、データの読み書き面は1.2mmのポリカーボネート樹脂で保護されているので、かなり削れます。逆にレーベル面は数十μmの保護層しかないので、こちらからキズが入るとデータそのものを構成するアルミニウムの記録膜層のピットが破壊されて、救出不能になるということです。したがって、廃棄時のデータ抹消のためにはレーベル面にカッターを入れるといいですね。Skipbox
 右図はSkip Doctorの箱に書かれていた解説。わかりやすいので転載しました。

 読み込めないCDやDVDを復活させたい方は下記へ送ってみてください。
福澤商店 http://www.salvart.com/


Windows Diagnostic ウイルスの除去
パソコン・インターネット DATE: 04/23/2011 03:03:52 AM

いつもはレトロなウイルスに感染してしまうドジな救出屋ですが、今回はWindows Diagnostic という比較的新しいウイルスが持ち込まれました。

機種はDell Vostro 1510 Windows VistaをWindows Xp Professionalに変更して使用中のモデルで、デスクトップに保存したフォルダ・ファイルが消えたのを救出してくれというご要望。
ファイルやフォルダが消えるのはよくあることなので、ディレクトリの障害かと推定して現物の画面をみると、Windows起動画面の最後に「Analyzing PC Performance & Stability」の診断中グラフが出て、しばらくすると、「HDDの不良セクターが多く、空き領域がなく、Critical Status」などとの英文表示が消えず、デスクトップ上のファイルがほとんどない。また、昨日まで出ていた壁紙が出ず、変更もできず、Control+Alt+DelでWindowsタスクマネージャも出ない障害も出た。この「Analyzing PC Performance & Stability」の画面では右側に「すぐにfixソフトを購入しなさい」という旨の選択キーが出ていて、これが実にウサン臭く、この画面が消せないので、やむなく電源Offで中止。

(電源投入直後F8連打で)セーフモードで起動するとこのウイルスは作動せず、スタート>ファ イル名を指定して実行>msconfig>全般タブ>診断スタートアップをチェック(スタートアップの項目を読み込まないようにする。)でOK>Windowsを終了

Vostrohdd

ハードディスクを取り出し、USB接続で別のPCにつなぐと、消えていたデスクトップ上のファイルが薄く見える。すなわち属性が隠しファイルに変わっている。したがって、問題のHDDのRootに見えるすべてファイルを選択して、右クリック>プロパティ>隠しファイルのチェックを外す(当然サブフォルダ、ファイルにも適用)。

メインUserのprofile\デスクトップ\Windows Recovery(ショートカット)を削除。
このショートカットがリンクしているファイルが下記のexeファイルだったので、同名の拡張子なしファイルと一緒に削除。
 All User\Application Data\2D373300
 All User\Application Data\2D373300.exe

メインUserのprofile\スタートメニュー\プログラム\スタートアップ\JwWeagugDQKT.exe
 このファイル名はInternetを検索しても該当がないのでVirusプログラムと推定し、削除。

後は、HDDを元のPCに戻して、Windows XPを起動してから操作。
スタート>ファ イル名を指定して実行>regedit>
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
で2,3の項目の値1を値0に変更したり削除したがファイル名は思い出せない。

壁紙が選択できず、Windowsタスクマネージャが出ない障害も同じく、レジストリーキーHKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System内のWallpaperとTaskMgrの値の変更で直った。

msconfigで必須のスタートアップを戻すが、JwWeagugDQKT.exeはチェックを入れない。

(以上、作業中にメモしなかったので、不正確なところがあるかもしれません。乞ご教示)



データ復旧の比較サイト
パソコン・インターネット DATE: 05/17/2011 11:30:32 AM

 比較サイトといえば、最も有名なのが「価格.com」でしょうか。いろいろの比較があるもので、思いついて「データ復旧 比較」でgoogle検索してみると、なんと0.17秒で2,200,000件と出て、件数の多さに圧倒され、「データ復旧 比較サイト」で再検索すると、0.21秒で638,000件と表示されました。これでも凄い件数ですが、頭から1,2ページをクリックしてみた結果、あまりにいい加減なページが次々出てくるので、チョット一言書かせていただきます。

 ■まずトップにあった「データ復旧比較ナビ」。ここでデータ復旧会社一覧として紹介されているのは4社:(有)イーライブ、(株)ドット・コム、(株)ウェブワークス、(株)シーラス。まあそういう会社もあるのでしょうが、多少一般の方々よりも業界のことを知っているつもりの小生でも申し訳ありませんが、一社も思い当たりません。
 「当サイトは、ご利用いただいたユーザーからのアンケート調査の結果をもとに作成している無料比較サイトです。掲載会社から広告費・宣伝費は一切いただいておりません。」と明記してあるので、気を取り直して<ユーザーボイス>というページを開いてみると、3人の声があって、個人で子供の写真を取り戻したという<佐賀県 Y様>の次に<大阪府 I社 代表 B様>と<東京都 大手電気メーカーY社 顧客管理部 D様>どちらも「企業としての存続が危ぶまれる程の危機的状況の中で、何としても顧客データをすぐに取り戻さなければ・・・」と、まったく同一の危機的状況。ここの8行くらいの文章が一字一句同じなのはいい加減ではないか。さらにページをめくって<その他のユーザーボイス>を読むと、なんだか前のページと同じような感じがし、比べてみたら「企業としての存続が・・・」以下がまた2回出てきます。子供の写真を取り戻したという<Y様>も再登場して、結局2つの文案を6人分として使いまわしていることになります。このいい加減さは誰が読んでもわかることですが、わかっていないのは638,000件のWEB検索結果を並べてすまし顔のgoogleロボットだけということでしょうか。記述の質・内容まで採点できないようではそのうち時代遅れになりますね。

 ■2番目は「データ復旧比較評判口コミ情報」。このサイトはまともでイチャモンはないのです。長谷川タケちゃんというここの管理人はPC修理とシステム開発業の経歴が示すとおり情報が豊富で勘所をつかんでおり、<各社評判,口コミ>の会社一覧では有力な20社がピックアップされています。口コミの記入フォームはあるのですが、全部ご本人の知見のようです。業界一の広告宣伝費をかけているのではないかと評判の銀座の∞社についてのコメントは、「私はこちらにお客様を紹介する事はありませんが比較評判口コミ情報をお待ちしております。(あまりの誹謗中傷等は反映出来かねます)」とあります。何か婉曲だな?!と思って読み進むと、「悪質な業者はいくつもありますが…申し訳ございませんが記載出来ません。掲載した会社の顧問弁護士から連絡が来たら嫌なので(これは本当にある話です)」とありました。ついでに書いておくと、「見積もりを頼んだら救出作業費のほかに成功報酬という項目がが上乗せされていた」とか「高いので断ろうとすると、応対がまるでキャッチセールスみたいにシツコカッタ」これは私のところに先月来たお客さんからの口コミです。

 ■3番目は「データ復元ソフト比較Web」で、これは小生も以前やろうと思って、ヨドバシで新しいソフトを見つけるたびにパカパカ買って、市販ソフトを20本くらい集めたのですが、優秀で使い易いのは自ずから2,3種類に限定されていき、その他は使わないのでいつまでたっても比較ができず、そのうち諦めてしまったのでした。
 このサイトでは取り上げている市販ソフトは4本で、ちょっと少ないのではないかと思いますが、その中でもR-Studioがトップに出ているのは使いやすさと性能の良さからいって妥当かな?小生もよく使いました。ただし小生の愛用したのはR-Studio 5.1ではなくて、それ以前のR-Studioデータレスキューでした。5.1になって新機能に期待したのですが、さらに良くなったかというとそうでもなく、かえって使いづらくなった面があって、愛せないですね。次に紹介されているFinal Dataは復旧ソフトといえばはDOS用のNoton Disk Doctorしかなかった時代に、初めて本格的にWindows HDD用として出てきたもので、小生は最初の版から買いました。それもどうしてもエンタープライズ用でなければならないと、がんばって6,7万のを買いましたね。しかしその後いろんなソフトが出て、結局あまり使わなかった。それから、File scavengerは海外サイトからダウンロード版で、それも内臓HDDを交換するたびに買いなおして計3本買ったが、NTFS専用ソフトとして強力な一面もあったが、処理が遅くて倍々ゲームで進むHDDの大容量化におっつかない感じで、これも数える程しか使いませんでした。もう1本取り上げられているHandy Recoveryは小生知りませんでした。そのうち試してみたいと思います。
 このサイトに出てこないもので小生がよく使ったソフトはOntrackの Easy recoveryProfessionalとJungleの完全復元ですね。前者はRAW Recoveryというファイル種別の切り出し機能と、Office fileとメールデータのファイル修復機能が役にたちました。ただしRAW Recoveryで1個のデジカメのJPGファイルが3つに分かれてしまうのはおバカだねといつも思いました。後者のソフトはファイルが見えなくなったなどの軽度の論理障害では結果が早く出るので重宝しました。以上それぞれのソフトにより、使い勝手と得手不得手があり、結果が異なるので状況により、3,4個のソフトを使い分けていました。この「状況により異なる点」をいつか整理できたら比較表にしたいと思っています。
 しかし何よりも一番使い込んだのは、シェアウエアのDisk Salvage Toolsです。これはデータ修復に手を染めて半年間ほど作者の松田さんに私淑して、メール攻めにしていた時期があり、小生にとっては記念碑的な忘れられないソフトですね。
 このサイトでは「復旧業者で比較」というページもあり、比較サイト常連の業者名のほかに知る人ぞ知るTechnical station SKEがなんでも10万以下で技能が高いところとして評価されています。ただし「電話での応対は非常にアクが強」く好悪が分かれるところという口コミもあるから、小金さん要反省。口コミの中に小金さんとメールでやり取りしたと書いている人がいますが、以前小生がメールアドレスを聞いたところ、「メールはやらない。キーボードが嫌いだから」とのことで、どこにもメールアドレスは載っていませんね。やっぱりチョット変わっています。

 ■さて、4番目の「the比較」はコメントする必要のないサイトとして飛ばして、
 ■「データ復旧Match」はメニューを押してもページが動かず、(株)シンクのみを推薦している。工事中か。

 ■「データ復旧比較.jp」は3社ピックアップで星の数でデータレスキュー、オントラック、ロジテックの順。この順位は何の差がわからないが、このサイトの主宰者・自称デジタル博士は「信頼できる会社、技術も高い会社は、調査後に必ず復旧できるファイルの一覧と見積価格を提示してくれます。」と救出可能ファイルの一覧を特に重視している様子。ファイルリストなら、当社もお見積りに添付しているのでよろしく。しかし、ファイルリストが示せるのは少なくともディレクトリ表示ができるまで修復を施して、残りは納品用のメディアに取り出すだけという時点でできることで、ほとんど主要な作業は終わっています。もし調査だけでリストが出せるならそれはそもそも壊れていないということなのです。当店でこれができるのは、料金表どおりにお見積りをしているので、お客様はあらかじめ金額はわかっており、あとは目的のデータが含まれているかどうかでほぼ決まるので、それを確かめ、OKをいただきやすくするために行っています。ここまでしてキャンセルだと頭にきてしまいそうですが、そういうことは滅多になく、あっても最近は年の功でじっと我慢ですね。先日のお客様はMOの救出10,500円の見積りを社内で検討なされるとおっしゃるので、促進のために頼まれてもいないファイルリスト添付したところ、「他社でとったリスト内容とほぼ同じで、料金が安いのでこちらにします」とのこと。ヤレヤレでしたが、他社さんはさぞ頭にきたことでしょう。

 ■次の「データ復旧業者 緊急無料一括見積もり」趣旨がよくわからない。
 ■次の「走塁/守備.com」はここもデータレスキュー、オントラック、ロジテックの3社だけの比較。便乗広告が8社だから、それが狙いか。

 ■さて、2ページ目に移って、問題なのが「データ復元業者比較ランキング」。ここでは「管理人がオススメするデータ復元業者はコチラ」としてデータビット.comという会社が紹介されており、その業者のHPでは「現在まで個人のお客様から、法人、大学・医療法人など、多種多様な業界・業種の皆様から700,000件以上のHDD 復旧・データ復元サービスのご依頼をいただい」たと謳っています。大きく出ましたね。設立が2000年の5月とありますから、11年間で70万件こなしたことになり、年平均63,636台、1日平均では年中無休としても174.3台になります。174台の荷物はダンボールの空き箱だけだけでもマンションの1室では無理でしょう。一日100台と豪語する銀座の∞社さんでさえ、荷物を受け取り、箱から出して受付シールを貼り、ラックに整理して並べる専門の係りがいるくらいですから。こういう無茶なウソをしゃあしゃあとコク業者がなくならないから、この業界はヤクザな業界と見られているのですね。
 まだ2ページ目にはいったばかりですが、以上で疲れたので、データ復旧比較サイトへの意見を終わります。ヤレヤレ('11.5.17)


データ修復の比較サイト(2)
パソコン・インターネット DATE: 05/19/2011 01:03:47 PM

僕自身の比較サイトをつくれば、こうなります。(注:2017/5の現在ではリンク切れもあり、また自分の感覚とも大分ズレていますが、当時はこうだったという記録です。現在のオススメは近日中に別途用意するつもりです。)
 1.ディスク修復技研(私自身です)
 2.SKEテクニカルステーション東京
 3.下田商会
 4,5.YE-DATA (Ontrack)データ復旧センター(順不同)

 ■これは標準的な物件を救出依頼した場合の安い順です。1は最も安いのですが、あまりに重度な障害は無理をしないで他社を紹介するシステムで、難しくないのだけやっていることになりますが、簡単なのをあえて難しいのができるところに頼んで、高い料金を支払う必要もないわけで、要はその会社の信用度が問題ですが、経営母体の福澤商店は98年から救出業専門で今日に及んでいるから、(自分でいうのも気が引けますが)年数だけは申し分ないと思います。一部ではワープロ専用機のフロッピーの駆け込み寺みたいにとらえられていますが、MO, USBメモリー,各種のメモリーカードやHDDの実績も多く、有名・無名の救出会社の黒子的な作業もこなしています。また今回の東日本大震災の被災物件は無料で救出しているので、今、お困りの物件を抱えている方は早速お問い合わせしてください。
 ■2は前回の比較でも取り上げましたが、ヘッドの吸着からRAIDの障害まで物理障害に果敢に挑んでかなりの実績をあげている小金さんです。ゴム手袋から始まって、鉄クズの出ないドライバー、クリーンベンチ、オシロスコープ、放射線技師用の緑衣と、機材も本格的です。イメージとしてはブラックジャックに近いひげ親父でしょうか。やたらボルテージが高いです。ただし250GB以上でカチカチ音がするような物件は「技術が追いつくまで後十年待って」と言われます。あまりに人気があるために、過労気味で、早死にさせては日本の損失なので、これ以上の紹介はやめておきます。
 ■3は湘南藤沢市で10年ほど前からPC修理とデータ救出もやっている会社です。技師長のDr.Shimodaは自衛隊とつながりが深く、「お仕事の都合で沖縄(那覇)から入間基地(埼玉)まで航空自衛隊のC1輸送機に乗」ったとか、「自衛隊のホームページ制作依頼があり、素材撮影の為に 航空自衛隊 CH-47J に搭乗しました」なんて軍事マニア垂涎の写真レポートがほかにもいろいろあっておもしろいですね。もう1つ面白いのが、関東一円の出張修理は屋根に赤色灯をつけたバンで緊急出動しているみたいな点。この仕事を楽しんでいるのが見て取れますね。
 ■4と5は10年以上の経歴と高度な技術、クリーンルームなど立派な設備をもち、業界NO.1を争う2社。当社の調査で不能の場合、料金が高くてもどうしても、というお客さんに紹介し、30〜40万で救出できたと喜ばれる場合と、残り半分は、不能のものはやはり不能でした。の結論です。不能の第1の原因として、ディスク表面のキズがあります。異音がしている時に何度もテストしないこと。

 ■ディスク修復技研: http://www.salvart.com は福澤商店の修復部門です。


CD-Rの脆弱性・意外なもろさについて
パソコン・インターネット DATE: 06/16/2011 08:40:24 PM

Cd1_4   向こう側が透けてみえるこのディスクは何か?というとCD-Rの土台のプラスティック板です。これにアルミのデータ層と印刷済みや白地のラベル層が乗って普通のCD-Rになるのですが、ただしこれは未使用品ではなくて、ラベル層やデータ層が完全に脱落してしまった残骸なのです。
 ラベル層とデータ層は接しており、非常に薄いので、ラベル側からのキズが致命的なものになるということはよく言われますが、今回の対象は津波被害物件の一つで、ファスナー付きのCD収納バッグに収められた状態で塩水に浸かっていた50枚ほどのCD-Rです。結果的に救えたのはたった一枚のCDの中の10枚程度の写真データのみでしたが、CD-Rが非常に脆弱な記憶媒体であることを痛感したので、注意を喚起したいと思います。
 
Cd2  @の透明CDには対象とするデータ層が無いので読み取ることができず、データ救出は不能ですが、この一歩手前Aでは、ピラピラのラベルの残骸が破れたりめくれあがったりして残されてはいるグループがあります。(この残骸を外すと@になってしまいます。)奇妙なのは多くのCDでラベルと基板の間にあるはずのアルミのデータ層が、流れてしまっているように見えることです。推定ですが、このCD-Rはデータ層がラベルの裏側にアルミ素材入りの接着剤を塗って貼り合わせることでつくられており、それも水溶性のために塩水に浸かっている間に溶けてしまったか、発送前の洗浄で汚れといっしょに洗い流されてしまったものと考えるのが自然でしょう。
 
 ではラベルが剥がれていないものB(この写真はデータ読み取り面から見ています。)はどうかというと、右下のCDの左上の部分に内側から約半分ほど書き込まれCd34 た痕跡が見えますが、右側の空色の模様部分はデータ層とプラスティック基板の隙間に塩水が沁み込んでデータの凹凸を見えなくしています。この状態ではどこにも一周まともに読み取れる部分がなく、沁みこんだ部分に水を注入して洗浄すればAとなってデータ層が流れてしまうため、やはり救出不能です。

 これと近い例Cは中心近くが破壊されているケース(写真上、右)で、塩水が沁み込んでくるのは内側の断面部分からで、CDの書きこみも内側から行われていくため、一番大事な部分が最初にやられてしまい、救出作業でトラックを見出すことができず、大部分が救出不能となりました。このグループは非常に多かったと見られます。

 以上から、CD-Rのデータ層は非常にモロク、塩水に浸かっていただけでも、データ層を根こそぎ消滅されてしまったり、読み取れなくされてしまうということなので、データの保存に責任のある方はご一考を要します。



光磁気ディスクの入れっぱなしと指紋・ホコリ・タバコ
パソコン・インターネット DATE: 06/17/2011 01:15:38 PM

Mohokori1   救出依頼を受けたMOディスクのシャッターを開けて見ると、ディスクから虹色の反射がなくて、どんよりと灰色のほこりが積もっていました。MOを装置に入れっぱなしにすると、シャッターも開きっぱなしになっており、永年の間にこのようにホコリが積もリます。光磁気はレーザー光の反射具合で0と1の区別をするものなので、これはエラーの原因になります。早速レンズ用のクリーニングペーパーで半分拭き取ったところをパチリ。もう半周回すと今度は一番内側に指紋が付いていました。MOはディスクの内側から外側に向かって書き込まれていくからこの位置の指紋は特にマズイ。
Mosimon_2  十数年昔、OASYS500GXという組版機能が売りの高級ワープロのレーザープリンタ+5インチMOドライブ付きシステムを販売したところ、そのMOドライブが頻繁にエラーを起こしたことがあり、そのたびにCE(カストマー・エンジニア)を派遣していたのですが、あるとき、ユーザーがヘビースモーカーであることに思い至りました。これでセールスの私はピンと来たのですが、5インチのMO装置は当時40万以上したもので、それでもハードディスクよりは割安だったので、フォントをMOから読み出す組み合わせで売り込んでしまったのでした。そのためその全フォント入りの1枚は導入当初から入れっぱなしになっており、その間はシャッターが開きっぱなしでタバコのヤニを受け付けていたのでした。これではまたエラーがおきるのは必定、専門セールスとしての責任を感じてハードディスク装置と交換したのでした。
 持ち帰った装置をゆっくり調べたところ、CEはドライブ装置の方のクリーニングばかりして、ディスクは見逃されていたのか、MOのシャッターを開けると油をべったり塗った上に灰をかけたようなプラッターが現れ、ビックリしたものでした。



Vaio VGC-RC72SのRAIDの復元
パソコン・インターネット DATE: 06/24/2011 02:56:11 PM

Vgcrc72s  今回はVAIOのRAIDマシンVGC-RC72Sが電源を入れてもカチカチ音がしてWindowsが起動しないという症状で持ち込まれたもの。
 HDDハウスのカバーを開けるとWD2500JS(250GB)が4台並んでいる。ネジ1本外して取っ手を起こすと2台で1組のHDDがラックごと抜き出せる。上から順に動作と認識内容をチェックする。@とBは正常で、Aは通電するとヘッドが当たるカチカチ音で認識なし。Cはディスクの回転音のみでヘッドが動かず認識なし。

 ヘッドが動いていないCの症状は基板障害が最も疑われるため、4台のHDDのラベルを調べると、4台とも同じModel名WD2500JS-98NCB1で、同じ製造年月日17 SEP 2006。DCNは@とAがDSBHCT2CHN、BとCがDSBHCT2AHN。従って障害の疑いのあるCの基板をDCNが同じBの基板に代えてみると、見事ヘッドが正常動作し、BIOSで認識された。
 カチカチ音がするAはあまり期待しないで同じDCNの@と基板交換を試してみると、これWd2500hawk は異常音は消えるがHDドライブとして正しく認識されず、TOOL(ATA_COPY.EXE)で認識内容を調べると、右図のように表示された。これは基板が合わず、DISKのシステム情報が正しく認識されていない証拠。しかし原因が基板の障害によるものであることも暗示しているのに気づき、念のため、DCNの異なるBの基板も試してみると、なんとこれで正常動作し、正しく認識された。
 
 障害のあるACHDDを手持ちのWD2500JSに全セクターコピーすると2台ともエラーセクターは無く、完全なクローンができたので、これを正常な@Bと一緒にVAIOの本体に組み込んで、通電してみると「no bootable disk found」みたいな表示で、HDDを入れ替えるとシステムリカバリが必要になるらしく、CDも何もない状態では無理と判断し、データ救出だけをすることに方針を変える。

 4台のHDDの冒頭のセクター内容を比べると、@とBにMBRがあり、その構成は@は3区画で最初の区画が起動でVAIOのシステム領域、残り2個はNTFSで、3区画の合計サイズは3A384C02h、Bは2区画でやはりNTFSで合計サイズは3A380D80h。このサイズは500GBのHDDの全セクター数:3A386030hに近く、500GB内に収まるのと、RAID5だったら合計750GB近くになるだろうし、RAID1(ミラーリング)だったら@とBは同じになる筈で、結局元は2台ずつのRAID0(ストライピング)だろうと推定した。ACは空白やいきなりファイルデータから始まるので、ストライピングの2台目と推定され、その組み合わせもHDDの装着位置から1-4, 2-3は考えにくく、やはり1-2, 3-4が素直で最も可能性が高いと推定した。あとはストライピングの幅がわかれば復元できる。
 
 私がワーク用のWindows XPマシンに装着しているRAIDボードはSATARAID5-LPPCIで玄人志向だから説明書もないかわりに使い方も簡単なので愛用している。HDDをこのボードにつないでRAID0の手動セットアップを選ぶと、ストライプ幅を4K, 8K, 16K, 64K, 128Kから選ぶようになっている。自動セットアップは64Kなので、64Kからスタートし、だんだんサイズを小さくしてセットアップし直し、救出ソフトでサンプリングして正しいストライプ幅を見つけることにする。サンプリングするのは写真データが並んでいるフォルダが簡単です。結局全部の設定を試し、最も大きい128KバイトがVGC-RC72Sのストライピング幅でした。
 
 RAIDの設定を変更するたびに冒頭のセクター20000h位がクリアされてしまうので、まだクローンの作ってない@Bは冒頭部50000hセクターのバックアップを作っておき、正しく128KバイトのRAID0に設定された後、それをHDDの冒頭付近セクターのデータが消えた部分にパッチします。その結果、ドライブ、区画、フォルダ構造、ファイルが正しく認識されました。


TeraStation PRO TS-H1.0TGL/R5の復旧
パソコン・インターネット DATE: 06/26/2011 09:40:06 PM :

 今回同一のユーザーから2台のTeraStation PRO TS-H1.0TGL/R5(250GB×4台)が来た。1台は「SYSTEM Error E04 Can't Load Krnl!」と「System Now Booting・・」の表示を交互に発し、ネットワーク上に認識されない症状で、電源のON-OFFをすると、1回おきにEMモードの表示になる。

 まず、内蔵HDD4台のクローンを作成。この作業は各HDDの動作と不良セクターの有無をチェックするためと、データの安全を図るため。4台のチェックとバックアップが済んだところで、作業用PCとTeraStationをクロスケーブルで直結して、ファームウエアのアップデートを行い、数回繰り返して、復旧に成功。その時はデータが見えるようになったので終了したのだが、翌日電源を入れたらまた「SYSTEM Error E04 can't Load Krnl!」の表示に戻っており、再度復旧作業をして、今度は全データを別HDDにバックアップしたのでした。

 もう1台は、「Emergency Mode EM***, No Array Info」の表示で、ネットワーク上に認識されない。(この「EM***」の末尾3桁の英数字はそのTeraStationのMacアドレスの末尾3ケタ。)電源のON-OFFなどしたせいか、表示が変わり「HD3 Error E16, HD3 Not Found」 となった。TeraStation内の3台目のHDDが物理障害で、チェックすると全然認識できない状態。ここでも安全のために正常な1, 2, 4の3台のHDDのクローン作成、だめなNo.3のみ冒頭部(ユーザーデータ領域以外)を正常なドライブから複写したダミーのHDDに取り代えてTeraStationのファームウエア・アップデートを行う。次に出た表示は「RAID Error E13, ARRAY 1 Error」。 マニュアルによれば「もう一度起動した場合は、RAID1、5 のときはデグレードモードとして動作します。」とのことで、Degrade Modeで認識を回復。Degrade Modeといわれると何時昇天してしまうか心配になりますが、丸1日かかって500GBほどのデータを救出するあいだ問題は起きませんでした。

☆作業の参考になったweb page:、
 http://blogs.yahoo.co.jp/ie_develope/4040607.html
 
☆教訓:EMモードになったらシメタモノ。あとは忍耐強くファームウエアのアップデートで踏ん張るのみ。

☆テラステーション(TeraStation) エラー・警告表示:

SYSTEM Error E00  MPU No Responce
DRAM LINES E01  DATA Failure
DRAM LINES E02  ADDRESS Failure
RTC Chip E03  No RTC Clock
SYSTEM Error E04  Can't Load Krnl!
WDT E05  SYSTEM Stopped
TFTP MODE E06  Lost boot image
HD ALL E07  All HD Not Found
UPS E10  Dependent Mode
SYSTEM Error E11  Fan Failure
SYSTEM Error E12  Cooling Failure
RAID Error E13  ARRAYx Error
RAID ARRAYx E14  Can't Mount
HDx Error E15  Many Bad Sectors
HDx Error E16  HDx Not Found
Chip Error E17  RTC Failure
Chip Error E18  SATA1 Failure
Chip Error E19  SATA2 Failure
Chip Error E20 USB Failure
Chip Error E21 Ethernet Failure
HDx Error E22 HD Can't Mount
HDx Error E23  HDx Is Faulty



RAID10論理障害の修復
パソコン・インターネット DATE: 08/08/2011 04:31:17 PM

Valusta_3  今回のPCはValueStar PC-GV2835ZDE / RAID10 1.0TB ×4 / Windows 7
 ある日OSが起動しなくなり、修理業者に出すとフォーマットし直しが必要とのことで、その前のデータ救出を依頼されたもの。
 WEBの解説ページを参照するとRAID10はミラーリング(RAID1)グループがストライピング(RAID0)されている構成、この逆がRAID01でストライピンググループがミラーリングされている構成だそうだ。
 4台のHDDを上から#0,#1,#2,#3とし、セクターの内容を見ていくと、#0,#1がグループ1で、ミラーリングだから2台の内容はまったく同じ。#2,#3がグループ2で、こちらの2台も理屈どおりまったく同じ内容であった。
Raid10_2  救出用ワークマシンはDELL Dimension 1100 / Windows XP。RAID IFカードは玄人志向の IFC-PCI7ESAU2。これはRAID10をカバーしているが、今回はHDDの#0,#2だけをつないでRAID0(ストライピング)として再構成する方法をとった。いつもは原本HDDのクローンを作成して不良セクターの処理をおこなったものを再構成するのだが、今回は修理業者の診断もあることだし、容量も1台1テラと大きいので、障害は純論理的ハンチュウに属すると仮定し、クローン作成は省略。その代わり新しくつないだHDDのRAID構成を覚えさせると冒頭20hセクターが消されてしまうため、この領域だけをSAVEしておき、RAID構成を覚えさせた後で消された範囲をパッチした。(愛用のDisk Salvage ToolsではLBA_SAVE.exeとLBA_PAT.exeを使う。)特に#0のSector 0hはMBRがあるので復元しておくと、ストライプ幅が正しければWindows上でドライブ内容が正しく見える。間違っていると例えばJPEGのサムネールが跳び跳びにしか見えない。これはMFT (Master File Table)に破損がない場合であるが、崩れていたりすれば救出ツールでディレクトリを再構築してからでないとサムネールも見えない。前回Vaioのストライプ幅が128Kバイトだったのでそこからサイズを下げていくと、今回は64Kで当たりで、目的のデータ群を救出することができた。
 ここで10進と16進の関係を示しておく:64Kバイト=65536バイト=128セクタ=80hセクタ=10000hバイト。つまり目視でストライプの幅を推定しようとするなら、10進バイト表記128K, 64K, 32K, 16K, 8K, 4Kは16進セクタなら100h, 80h, 40h, 20h, 10h, 8hになるので、その辺のデータ形式の変化をしらべるとよいということ。
 ところで、MBRをパッチするとWindows起動中に「File checking on D: 実行何秒前」のメッセージがその都度出たが、データ救出完了までは設定したストライプ幅がまちがっているとイケナイのでキャンセル・キャンセルで実行させない。救出作業完了後HDDを元のPCに戻して電源投入した時、またこのメッセージが出て、この時点で実行させたところ、すんなりWindows7が正常起動するようになり元のデータも無事だったので、果たして救出作業が必要だったのかどうかとゲンナリしたのだった。


アドビーアクロバットファイルの修復
パソコン・インターネット DATE: 09/02/2011 06:14:07 AM

 以前、RAWリカバリ結果のPDFファイルが開かない場合は、末尾EOFより後にゴミデータがついている例が多く、それを削除すると良いことを取り上げた。http://www004.upp.so-net.ne.jp/salvager/kykulops/memo/pdf-file.htm

 今回は不良セクターによるデータエラー障害克服です。
 フロッピーディスクのキズによる障害で、救出したPDFファイルが開かないので、エディターで表示すると、下図左のようにPDFファイルの末尾にある数表が大きく乱れていた。乱れている部分を削除し、形式を整えた結果が図の右側で、これであっけなく開き、サムネール表示もできるようになった。

Pdfrepair2_2 Pdffold

 たまたまわかりやすい部分のエラーだったので修復できたが、これが中心部のコードに紛れ込んでしまうと手がつけられませんね。



8月のメモリー救出例と料金
パソコン・インターネット DATE: 09/02/2011 05:36:15 PM

@マイクロSDHCカード
 SDはSecure Digital、HCはHigh Capacityの略とされている。スマートフォンや携帯電話用の11x15mmの吹けば飛ぶような超小型メモリカードで、これでなんと容量16GBであった。
 写真や動画を誤って全部消してしまった。復元できるだろうか?というご依頼で、ご希望にはかなり応えることができました。料金は18,900円

Sdhc_2

ACF(コンパクトフラッシュ)カード256MB   
 1994年にサンディスクによって開発された。フラッシュメモリーカードの中では最も大きい。今回はデータが知らぬ間にカラになってしまったということで、状況を聞きながらディレクトリを解析してみるとDCIMはカラで、MISCの方にJPGファイルがはいっていました。そのほかに空き領域をスキャンして再生できるものは全部出して、CDに焼きこんで4〜50分、10,500円也。

Cf256

BUSBメモリ / 4GB
 フォーマット必要の表示、ディレクトリデータの破損による障害。ディレクトリ再構築、CD焼きこみ。18,900円

Usb4g


I-O DATA HDCN-U500/Mの内蔵HDDに相性
パソコン・インターネット DATE: 09/02/2011 09:57:13 PM

 I-O DATA HDCN-U500/Mは2009年に生産終了しているMacintosh用USBハードディスク。
論理障害で不良セクターはなかったが、データ復旧後に念のため中身のHDDを取り替えた。
  元入っていたのは:
Western Digtal WD5000AAKS
 先に試したのは:
Seagate ST3500413AS (Firm Ware:JC45, Date Code:12017)
 これがどうやっても認識されず、
 次に入れたのが:
Seagate ST3500418AS (Firm Ware:CC46, Date Code:11282)
 これは問題なく認識された。
 Seagateのこの2モデルは外形的にはほとんど変わらず、最も異なるのはファームウエアのバージョンなので、HDDのファームウエアとHDDケース側のファームウエアとの間にものによっては齟齬があるということでしょうか。

Hdcnu500_2 



8月のNAS(ネットワークHDD)物件と料金

パソコン・インターネット DATE: 09/03/2011 01:02:39 PM

A.I-O DATA LANDISK HDL-W500U
W500u  本機は内部にMaxtor 6B250R0/250GB×2台を搭載、ファイルシステムはEXT2FSで、スパンニング(2台をリニアに接続して一個のドライブのように)使用。
 障害部位を調査すると、@マスター側HDDの中間以降にアクセス不能セクターが周期的に現れ、初めは10,000hセクターに10個程度のエラー頻度が、次第に増大して、イメージコピー作業が不能になる。Aスレーブ側はエラーセクターはなし。
 以上の障害のため、@は原本HDDでディレクトリ表示させて採れるだけのファイルを採り、ホトンドはJPG, MPG, AVIなどだったので、補助的にコピーHDDからのRAWリカバリ結果も加えて、かなりのファイルを復元した。
 Aはディレクトリ情報がなかったので、RAWリカバリ結果のみでJPGとMPGを救出し、EXIFファイルの撮影日付情報を元にフォルダ分けした。ただしかなりの数のAVIファイルが瞬間的に終わってしまうエラーとなった。これはディレクトリ情報をもつ@とのつながりがないためかとも考えた。料金84,000円
 (RAWリカバリは全セクターをスキャンして、既知のファイルヘッダー情報を探し、次のヘッダー情報の直前までを1ファイルとして切り出す方法)
認識しないLANDISK HDL-W500Uからのデータ救出

B.Buffalo LinkStation / LS-CH1.5TL / 内蔵HDDはSAMSUN G HD154UI
 1.5TB 1台のNASで、ネットワークで認識されるが、開けない症状。ファイルシステムはGPT(GUID Partition Table)でXFS。
 調査の結果、フォルダ情報の一部破損。データは数十GBであったが、HDD全体にちらばっていた。料金84,000円

Lsch15tl_2

C.TeraStation Pro / TS-H6.0TGL/R5
   このモデルはRAIDの0, 1, 5, 10と通常の個別使用モードが使える。
症状はエマージェンシーモードになるが、RAID形式は1つも見出されないというもの。4台の内蔵HDDのセクター内容を比較した結果は、#2が物理障害でアクセス不能であったが、#3と#4は冒頭セクターにdrive 2とあり、全く同一のミラーリング。#1はDrive 1とあり、単独でファイル救出が可能であったので、#1と#2もミラーであったと推定。#1, #3をそれぞれ単独に復元、ファイルシステムはXFSで、約700GBを無事救出。料金は84,000円。

Tshtgl_r5_2
Tsh60tgl_r5

D.LinkStation / LS-WV3.0TL/R1
 2つの1.5TB HDDを内蔵。用途に合わせてストライピング(RAID 0) / ミラーリング(RAID 1)/ 通常 の3モードが使用可能。PCに直付けして調べるとRAID1(ミラーリング)で、ファイルシステムはこれもXFSであった。
 完全に救出して料金は63,000円。

Lswv30tl_r1_2



十分なクォータがありません
パソコン・インターネット DATE: 10/26/2011 11:05:18 AM

「ファイルまたはフォルダのコピーエラー」として「・・・をコピーできません。このコマンドを実行するのに十分なクォータがありません。」なるメッセージが出た。


Quota0

 クォータ(quota)の設定は、Windows XP以上でHDDのC:とかD:とかのボリュームアイコンを右クリックしてプロパティを表示し、右端の「クォータ」のタブを押すと設定画面が出ます。これでユーザー別のディスク使用量の割り当てができるようです。
 しかし、私専用のPCなのでクォータの割り当てはしておらず、設定は当然「無効」になっており、何か分かるかと思いwebを調べると、めったにお目にかかれないエラーらしく、判然としません。よって、今後のために状況をメモしておきます。

Quota_2   発生PCはDELL Dimension1100, CPU:Celeron 2.53GHz, RAM:2.00GB, Windows XP Home Edition Ver.2002 SP2, Cドライブ150GB, 空き141GB。
 この時の作業は、原本HDDから作業用HDDへの60GB程のファイルのコピーで、しかも原本の方は全フォルダ・ファイルがNTFSの機能で圧縮されており、空き領域は複写先HDDは120GB、原本HDDは20GBほど。(この後、このコピーHDDからさらに500GBのHitachiのポータブルにコピーしたが、ファイルの位置はちがうものの同じ現象が同じ「A」(仮名)フォルダ内で起きているので、原本・複写先のHDDのモデル名や空き領域は関係がないように思えます。)
 エラーが起きたファイルの特徴は、計測データのAフォルダで、1ファイル数キロバイトの小さい画像ファイルが1フォルダに1204ファイル入っており、ファイル名は英数半角文字10〜12(拡張子付き)、フォルダ名は同7文字。これが全く同じ形式で延々370のフォルダが並んでいる部分でした。
 このAフォルダの詳細を調べると、サイズは3.52GB、全ファイル数は約469,000であった。ファイル数が圧倒的に多いですね。プロパティを表示させて数字が止まるまでに5分以上かかりました。当然ながら、Aフォルダをドラッグコピーすると「コピーの準備」に十分以上かかり、気が短い小生はとても待っていられず、分割してコピー作業をしました。それでもフォルダ数が多すぎてこのエラー表示が出た直後に、同じフォルダ内の残り数十ファイルをコピーさせようとしたところ、あっさり同じエラー表示が出たこともあります。しかし5分位時間を置くと今度は無事進み、完了できました。
 エラーのダイアローグを保存しようとPrintScreenキーを押しても、画像コピーが効かなかったので、Tempファイルの領域が不足したか、メモリがあふれただけかとも思っています。


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