FD・MO修復可能・不能の判別
及び、ファイル修復の可否

MO(光磁気ディスク)・FD(フロッピーディスク)は
下表のようにたいていの場合は当店で救出できます。

FD:修復できる可能性大の症例  
管理部と蓄積部:フロッピーディスクのデータはその役割からは、管理部と蓄積部に分けられます。データの位置は、管理部はFDの先頭近く、蓄積部は管理部の後というように配置されています。管理部はFile Allocation Table (FAT)やルートディレクトリなどが代表的なデータで、蓄積データの位置や大きさ、ファイル名などを管理します。蓄積部はそのファイルの実質的内容や本文のデータ、書式などを保存しています。書物の目次と本文のイメージを思い浮かべれば大体合っていますが、中には本文が錯綜(断片化)していて、目次なしでは正しく辿れないものもあります。

A.管理部の破損
 管理部が破損すると、エラーが表示され、文書リストを見ることが出来なくなります。この場合、シャッターをずらして見ると、FDの外縁近くにリング状のキズが出来ている場合があります。こうなったら決して何度も験してキズを広げないこと。即当社にご依頼ください。(キズが無い場合ももちろん救出可能です。)
  • 文書データは救出可能文書データは管理部が異常または破損していても、蓄積部のデータが残っていれば、読める文章をひとかたまりとして切り出して、文書名を付け直すことにより、原理的には修復可能です。なお、ワープロOASYSや書院では管理部がかなり内側に入っているので、キズがあってもきれいに救出できる可能性が大です。
  • バイナリデータは可能性小だが:バイナリーデータ(実行ファイルのデータ、機械語データ)は機械に読ませるのが目的ですから人間の目にはいわば暗号状態で、管理部が破損していると、どこからどこまでが該当ファイルなのかが分からず、断片化していれば、さらに分からなくなり、一般的には復元不能です。ただし、ここで大事なことは、FATは二重化されているので、損傷の程度により、FATの修復が可能で、データが救出できることもあります。キズが大きくならない内に当社にご依頼いただくのが一番です。
  • NC加工機械のデータは可能性大:NC加工機械のデータはアスキー文字で書かれていて、短いので断片化があまり見られず、ファイル名も蓄積データの一行目に書かれる方式が多く、蓄積データから元のファイルの復元が可能です。     
B.蓄積部の破損
 蓄積部が破損していると特定のファイルが開かなかったり、開くが内部に崩れた部分がある状態になります。蓄積部の破損はFDの内側に不良セクターやリング状のキズ、車軸方向のキズ、などが原因となります。キズは肉眼で見えますが、不良セクターは見えません。車軸方向のキズは非常に珍しく、何か無理な操作をしたか意識的に傷つけられたことが考えられます。
 蓄積部のキズも深浅があるので、とにかく調査させていただけば、可能性が判断できます。
  • Wordや一太郎はファイル修復可能:Microsoft Wordや一太郎ファイルからはテキストデータだけを取り出すことができるので、特定のファイルが開かない場合、当店にお送りくだされば、本来の形式での復元を目指しますが、できない場合でもテキストを抽出してお渡しできます。(1ファイル:3,240円)
  • ワープロ文書データは蓄積部が部分的に破損していても修復可能:文書データは読めない部分は伏字になりますが、残っている読める文章を復元できます。形式データが失われている場合は、一般的な形式(40字×30行など)で復元します。
  • NC加工機械のデータは可能NC加工機械の場合は殆ど文書データと同じで可能です。
C.その他の救出可能なエラー
 下記のような場合は当社で救出可能です。
  • 「不良個所があります」<媒体08>等で文書フロッピーとして認識されない。
    補助メニューで修復しようとしても「フロッピーが正しくありません」とはねられる。
  • 不良とは表示されないが文書リストが空で(残り2行!などと出て)呼び出せない。または、呼び出した文書内容がグチャグチャになっている。
  • 削除した文書を呼び戻したい
  • 初期化をした。または文書修復の修復先としてしまった。(これらの場合は程度問題です。5分もやっていたら多分駄目です。)「終了」が効かない場合は、即電源をOFFにしてください。
  • ワープロ文書をWindowsマシンにかけたら、読めなくなった。又はWindowsのFDをMacintoshにかけたら読めなくなった。
  • コーヒー・コーラなど飲み物をこぼしたり、火災や水害などで水に漬かって読めなくなった。(濡れると内側のガーゼがディスクに張り付いて回転できなくなります。乾くと今度はバリバリになってディスクを傷つけます。いずれもこの状態で回転させると、傷つきます。)
  • シャッター(口金)外れ、バネ外れ(これらは廉価で対応できます。)
  • 中心金属盤(ハブ)の空回り(落として読めなくなった時はこれが多い。ディスクとハブの接着部が剥離してハブだけが空転する。右図の黄緑のFDのように左手でジャケットをつかみ、右手で金具を回してみると分かります。ただし、ご自分で治そうとしないでください。ハブとディスクの穴の間に遊びがあるので、中心の割出しはかなり困難で、ディスクをいためる可能性が大です。
  • 原因不明で読めなくなった。この場合はハブとディスクをくっつけている接着剤がゆるんで、位置が微細にズレ、偏心している可能性が大。温度が上がる場所に保管するとこの症状が出る可能性が大で、最近増えています。この修復法は、いったん剥がして正しい位置を求めます。
  • キズとハブ外れの複合症状。フロッピーが古くなると、こうした症状もおこることがあります。
  • ワープロFDからパソコンデータへのデータ変換、USBメモリやCDなどへのメディア変換も承っています。書院やU1PROの住所録OASYSメイト、RUPO JW50/55/80のFDなど通常不能とされているFDの変換も可能です。
 







ファイル修復対応ファイル種
MS Word
Excel
PowerPoint
Adobe Acrobat
一太郎

◎その他ご相談ください

ハブの空転




MO:修復できる可能性大の症例  
  • MOを装填しても、入っていることが認識されない。(ブート部・メディアスクリプターのエラー)
  • MOを入れると「初期化しますか?」などのメッセージが出て、フォーマットが認識されない。
  • 不良メッセージは出ないがフォルダーが空で、何も表示されない。またはルートのフォルダーは見えるが、フォルダーを開くとファイルが何もない。(FATやディレクトリ部分のエラー)
  • アイコンは見えるがクリックすると、どのファイルもエラーになる。、又は表示が崩れている。
  • 削除したファイルを呼び戻したい
  • 初期化又はフォーマットをした。(MOのフォーマットは通常短時間で済み、リストのみ消して蓄積データは残っている場合が多いです。  )
  • WindowsのMOをMacintoshにかけたら、読めなくなった。
  • コーヒー・コーラなど飲み物をこぼしたり、火災や水害などで水に漬かって読めなくなった。
  • シャッター(口金)外れ、変形
  • 5.25インチMO(1.3GBまで)からのデータ変換、メディア変換を行っています。
 
修復不能の例(運がよければ直ることもありますが)  
  • ワープロ専用機の場合、文書以外のバイナリーデータ(カルク、グラフ、イメージなど)、管理部が無いか不明で蓄積部のデータそのものを見ても正・不正が判断できないもめ(例外:パソコンのイメージデータなどは呼び戻せることが多い)
  • ファイル実体が全くの空(Null値)になっている。または別のデータがべったり上書きされている。(装置異常でRAMメモリーが複写された場合など)
  • 全部フォーマットがない。(ノイズ化している)
  • 不良セクターが頻出する(ディスクの傷みが限度を超えている場合)
  • 読み書きテストをしてしまった。(書き込めるかどうかのテストが全体に行われる。)
  • ワープロの初期化やパソコンの物理フォーマットを完全にやってしまった。間違ったと思ったら即FDを取り出すか電源を切ってください。
  • 放射状にキズがある。(可否はデータ量、1ファイルの長さ、キズの深浅などにもよります。)
 
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(2010/1/27改訂,2015/5/7改訂)